頭脳明晰で、饒舌、周りにいる人を明るい気分にさせることに長けていらっしゃったS(Clear Water)さん。
旅行会社に入社後、英語がご堪能で、海外旅行の(第一号)添乗員としてもご活躍された方でした。
英語のブラッシュアップのために、また、映画をこよなく愛しておられたことから、「映画英語の会」に入会されたそうです。
私のメルマガ(まぐまぐ発行)に、不定期でしたが、海外でのご体験を寄稿してくださっていました。
Sさんとの生前のお約束を果たしたく、7月14日、このブログに「海外でのラフティング転覆事故体験談(ネパール編)」を掲載いたします。
お読みいただけますと幸いです。
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私は大手旅行会社で海外旅行企画部門に15年以上在籍していた時、海外出張で3回に渡り命拾い(A cat has nine lives)の体験をしました。
今でもはっきり覚えています①ネパール・ポカラ第二の都市の渓流下りでゴムボート転覆事故、②UA航空でメキシコシティーに向かう時のエンジントラベル③1994年1月17日早朝ロサンジェルス大地震(ノースリッジ)です。その体験を分けて書いてみたいと思います。
今回はロイヤル・ネパール航空主催のカトマンズ視察旅行に参加した時のネパール第二の都市ポカラでのラフティング転覆の体験談(experience story)です。時は1984年12月中旬でした。当時はまだ日本人にはあまり馴染みのないデスティネーションでしたので新デスティネーション開発(new destination development)の為、各大手旅行会社開発部門担当者の視察旅行団(10名)でした。
ネパールは世界遺産(World heritage)にも指定されている歴史的建造物(historical buildings)や宗教関係、アジアらしいダウンタウンや世界の屋根・ヒマラヤ登山等大変興味深い街です。また、世界でもまれに見るRafting(急流下り)大国でもあります。今回は第二の都市Pokhara(Seti River Rafting)でのラフティング体験時の事故です。初級コースから上級コースがあり、我々はツアー企画の為の実務体験(hands-on experience)で初級コース(Beginner course)に参加しました。
まず、ゴムボートに乗り込む前に安全対策(Safety measures)の説明(もちろん英語)が始まりました。渦巻く危険個所(Dangerous Swirling Area)を回避しながら急流(Rapits)を行くので①指導員ガイドの指示に従う事。②ゴムボートが横転して川に投げ飛ばされても自然に浮いてくるのでバタバタ(Flapping Arms ana legs)しないこと。自然に身体が浮いてくる(Naturally Float up to the surface from underwater) のを待つように・・・との説明を受けその説明を聞くまでは私は軽く考えていた(think lightly)のでちょっと怖気(get scared)づいてしまいました。嫌な予感(I had a bad feeling)がしたのです。
嫌な予感を感じながら説明後2班に分かれボートに乗り込みました。各自Paddle(漕ぎ棒)が渡されてガイド指導員の指示でパドルを全員で漕ぎました。緩やかな急流のところではディズニーランドのスプラッシュアトラクションのように両手を上げて嫌な予感を忘れて楽しんでいました。その数分後くらいだったと思います。前方に渦巻いている箇所があるとのことでそれを避けるためパドルで右・左と指導員ガイドのかけ声に合わせて全員が汗だくで渦巻きを避けるために漕ぎました。我々もパドル、パドル!・・と声を出しながら一生懸命に漕ぎました・・・が川の流れに負けてバランスが崩れ私のボートが大きく横転して全員が放り出されてしまったのでした。一瞬の出来事(It happened in an instant)でした。仲間は岸辺側(shore side)に飛ばされていたのですが何故か私だけが川の真ん中に飛ばされていたのでした。嫌な予感がこれだったのか・・・。
転覆した勢いで私の身体は水中にぶくぶくと沈んでいきました。十分な酸素(空気)を吸い込んでから沈んでるのではなく、いきなり吹っ飛ばされたのですが、幸いにもはっ!とした時に空気を吸い込んでいたのでした。更に水中であっ!と一瞬、説明を思い出し(recall),冷静に浮かびあがるのをじっと待ちました。そうしてじっとしていたら川底に着き今度はふわりふわりと浮き始め息もギリギリでしたが顔がポコっと水面に出たのでした。助かった!・・・と、ほっとしましたが、つかの間、不運にも私は広い川の真ん中に飛ばされていたのに気づきました。そこで岸辺に行こうと一生懸命(with all my might)に泳ぎましたが服を着ていたためなかなか前には進めません。それどころか川の流れに流されて岸辺が遠のいていました。急に岸辺の方から大きな声で仲間やガイド指導員がCome on over here! Come on! Danger! Whirlpool!と叫んでいました。Oh! My God. I was in a crisisだ! 前方に大きな渦巻きが渦巻いていたのでした。私の心臓は突然パクパク、ドクンドクンと音を立てるように高鳴っていました。
兎に角、渦巻から遠ざかるように死に物狂いで泳ぎました。しかし、冬コートの上にライフジャケットを着服していて思うように泳げない。疲労困憊(exhausted)の状態になり力が出ません。流されるだけで何もできなかったのです。その時、幸運(luckily)にも流れの少し緩やかな箇所に遭遇しました。とっさに、岸辺めがけて懸命に泳ぎ何とか岸辺に着くことができたのです・・・が今度は岸辺の岩に苔が生えていてその岩を掴むことができない。手がすり抜けてしまい岩がつかめません。捕まるところがないと体が流されてしまいます。私は必死に岩の隙間に指を差し込みました。意外にもこの行為が命を救ってくれたのでした。数本の指で身体は流されずに浮いてその場にとどまったのでした。そこに仲間や指導員が駆けつけてくれ引き上げてくれたのです。死の恐怖にさらされた私は魂が抜かれたような状態で地べたにぐったり横たわりました。体が恐怖と寒さで震えていました。
寒さと恐怖(cold and fear)でぶるぶる震えて動けませんでした。すぐさま、指導員が焚火(bonfire)を焚き身体を温めてくれ、渡されたウィスキーを一気に飲みほし(in one gulf)、身体がポカポカとしてきて、やっと満身創痍(I was beaten to a pulp) の状態から平常心に戻る(got myself under control)ことができたのでした。その後はこの事故の話で盛り上がって私は生神様(deity)扱いで視察旅行のことを忘れて大いに観光を楽しんで帰国しました。帰国後、各旅行会社企画担当者から急流ツアーは企画しないことになりましたと報告を受けました。当時は旅行業法もなく各社は危険と思われる観光は企画しませんでした。
冬期でしたが幸いにもポカラは奄美大島と同緯度で温暖気候なので低体温死(hypothermic death)は避けられたのです。心臓が止まらなくて良かった~!今回、命を懸けた貴重な体験でした。I had nine lives like a cat. 神様に感謝です。
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Thanks for everything!
映画で学ぶ英会話(口語英語研究会)

<FYI>
1) Sさんが投稿されていた「在留資格へのまなざし」はこちらでご覧になれます。
コギト工房(Cogito-Kobo)
www.cogito-kobo.net
2) https://www.mag2.com/m/0000158066
www.mag2.com